ABOUT

「持続可能な観光地域のあり方を探究する」とは

全国でも有数の観光地域・長野。四季を通じて楽しめるマウンテンリゾート、日本屈指の数を誇る温泉、善光寺や松本城をはじめとした寺社仏閣など、多くの観光資源に恵まれた信州には、国内外から数多くの観光客が訪れています。

一方で、いくつかの問題が見えてきているのも事実。ピークシーズンの働き手不足、限定的な移動手段、飲食店の混雑、ゴミ問題など、地域のキャパシティを超えた観光客が訪れることで、いわゆる「オーバーツーリズム」という現象が起きているのです。

実際に、県内では働き手がいないため休業せざるを得ない宿泊施設が出てきたり、新幹線や飛行機で主要都市に到着した後の二次交通が発達していないため観光客の訪れる場所が限定的になったりといった状況も生まれています。「このままでは、長野で観光事業を営む人も長野を訪れる人も幸せにならない。両者がより幸せになれるような、持続可能な長野の観光地域のあり方を探究していきたい」。そんな想いのもと、日日耕日は生まれました。

PROBLEM

観光地域の課題

2017年、デンマークのコペンハーゲンでは「観光の終焉」という宣言が発表されました。それまで地域の観光の象徴となっていたのはリトルマーメイド像。その観光資源によって多くの人が訪れていたものの、観光を終えた後も地域との関係性が続いていくような心のつながりまでは育むことができていませんでした。そんな背景から、観光局ではコペンハーゲンの市民こそ本来の観光資源だと認識し、地域を訪れる観光客を“一時的な市民”として迎えながら、豊かな関係性を紡いでいく観光のあり方にシフトしたのです。

従来の観光は「消費を増やすために多くの観光客を呼び込む」ことに重点を置いていました。しかし、それでは常に消費を喚起する施策やそのための労働力が必要になり、地域のキャパシティが慢性的に不足する状態になってしまいます。これからの観光に、求められるのは新たなものさし。つまり、大きな消費・多くの観光客を目指すのではなく、豊かな関係性を紡ぐこと。暮らす人も、訪れる人も、その地域の日常を楽しみ、愛するようになることで、結果的に滞在者や消費も増え、持続可能な観光地域が育まれていくと考えています。

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APPROACH

日日耕日の取り組み

信州という観光地域をリードするのは、自治体やDMOだけではありません。宿泊施設、飲食店、交通事業者、そのほか滞在期間中に接するあらゆる商品・サービスを提供する事業者すべてが主役です。みんながゆるやかにつながり、観光地域の日常を豊かに育んでいくこと。それこそが、持続可能な観光地域づくりにつながるのだと思います。

今いる地域をたずね、色々な人たちからまなび、それぞれの営みをひらく……日日耕日は、そのための場所。それぞれのやりたいことや得意なことはもちろん、困ったことや苦手なことまで差し出していく。そうして、"自分だけ”ではできなくても、"自分たち"ならできるシーンを増やしていきたい。何かをはじめたい・つくりたいとき、気軽に頼れるコミュニティを育んでいきたい。そう考えています。

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PROJECTS

日日耕日のプロジェクト

ORGANIZATION

運営母体

日日耕日 実行委員会
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それぞれの観光事業者が抱える課題を解決していくためのコミュニティ。自治体やDMOだけでなく、IT、ファイナンス、不動産など、さまざまな専門分野を持つ事業者が参加しています。このコミュニティに加わると、さまざまな情報が提供されたり、事業の相談をしたり、ほかの事業者とのマッチングを受けたりといったことが可能に。具体的な課題があれば、戦略から実行まで協議会内のメンバーの伴走を受けながら進めることができます。